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吉村洋文「0歳児に選挙権付与」発言の愚かさと国民のカネを流用していた「反社自民党」【適菜収】

【隔週連載】だから何度も言ったのに 第64回

河野太郎

 

■自民党は「反社」そのもの

 

 中国新聞の大スクープが注目を集めた。2013年の参院選の際、安倍晋三が自民党公認候補に現金100万円を裏で渡していた疑いを報道。

 また、自民党政権で官房長官を務めた人物が、国政選挙の候補者に官房機密費を使い現金を渡していたことを同紙に証言。前任の長官から提供先のリストを引き継ぎ、定期的にカネを渡す相手がいたという。

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 官房機密費の原資は税金であり、国の安全保障などを目的として使うもの。それを自民党という特定の組織の選挙のために横流ししていたわけで、特別背任罪や業務上横領罪になる可能性が高い。

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 国民のカネを勝手に使うって、悪党にしても程がある。自民党は日本および日本人の敵。以前の自民党は「反社と関係の深い政党」だったが、いまや「反社そのもの」。

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 岸田は自民党の女性局の会合に出席。「来月からはいよいよ14万円の所得税、住民税の定額減税を行います。こうした減税もしっかりと加えることによって、地域の皆さんに豊かさを感じていただく」と発言。定額減税は「消費や投資にもつながっていく」「経済の好循環が30年ぶりに戻ってくる。元気な日本を取り戻す」とのこと。

 バカなんですかね。年間4万円の減税で、豊かになるわけがない。消費税の足しにもならない。自民党に捜査が入れば、日本は少しは元気になると思うけど。

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 選挙が近づくと始まる自民党恒例の北朝鮮批判。岸田は「すべての拉致被害者の1日も早い帰国の実現へ全力で果断に取り組む」「一瞬たりともむだにせず、今こそ大胆に現状を変えていかなければならない」と発言。安倍も同じような話を繰り返していたが、岸田は安倍政権で外相をやっていた人物であり、その結果が今。「私直轄のハイレベル協議を進めたい」などと言っていたが、低レベル極まりない。

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 二階俊博の三男・伸康が、次期衆院選で和歌山2区から立候補すると表明。裏金事件のときに公設秘書だった立場として「連帯して責任を負う」とのこと。意味不明。「連帯して責任を負う」なら、父親に代わって50億円の政策活動費の件も含め、全部自白すればいい。

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 自民党総務会長の森山裕は、派閥裏金事件で離党勧告処分を受けた世耕弘成に対し、来年の参院選で対抗馬擁立を見送るべきとの考えを示したとのこと。これも恒例のパターン。ほとぼりが冷めたら復党という茶番か。

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 次の総理候補、石破茂、上川陽子、河野太郎、小泉進次郎、高市早苗といった名前が挙がっているが、どれも嫌だという人に朗報。自公維に投票しなければいいだけ。自民党が下野すれば、どれも総理にならない。

 

文:適菜収

 

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適菜 収

てきな おさむ

1975年山梨県生まれ。作家。ニーチェの代表作『アンチクリスト』を現代語にした『キリスト教は邪教です!』、『ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体』、『ニーチェの警鐘 日本を蝕む「B層」の害毒』、『ミシマの警告 保守を偽装するB層の害毒』、『小林秀雄の警告 近代はなぜ暴走したのか?」(以上、講談社+α新書)、呉智英との共著『愚民文明の暴走』(講談社)、中野剛志との共著『思想の免疫力 賢者はいかにして危機を乗り越えたか』、『遅読術』、『安倍でもわかる政治思想入門』、『日本をダメにした新B層の研究』(KKベストセラーズ)、『ニッポンを蝕む全体主義』『安倍晋三の正体』(祥伝社新書)など著書50冊以上。「適菜収のメールマガジン」も好評。https://foomii.com/00171

 

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